草花のスケッチと、椿鼠色。

昨日の雨を超えて、日の光が一層強くなったように感じられます。
湿気を含む空気の中に、濃厚な花の香りが漂っている日。

娘は、朝から三輪車とスケッチに夢中で、「見て!見て!」「来て!来て!」

ドアを開け放って、娘の声に、あっちへ行ったり、こっちへ行ったり。
外の香りを楽しみながら、私は、先日の椿花染へ、媒染を重ねます。
染液のときの華やかな紅色を卒業し、媒染では、大人びた紫味の鼠色へ。

強い光の中で晒し、最後には、なんでも受け入れてくれうような、懐の深い椿鼠色が残りました。

蕾から花が開き、受粉が終わり、萎れ、土に還るまでの時間の流れ。
椿花染の色の変化は、花の命の時間をもう一度、染めの工程の中でも見せてくれているようです。

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