空の高さ 空気の色がすっかり秋らしくなりました。
布に包まれ、糸と向き合いたくなる季節です。
自然を相手にしている糸の手仕事には、季節ごとの楽しみが沢山あります。
四季を感じる手仕事を伝えたいとはじめた糸の手仕事教室、産休開けまでしばらく、日々の手仕事のお話をこちらでときどき更新していきます。
教室再開までの間、手仕事のお好きな皆様と、少しでも共有できることがあるといいな…と思います。
お付き合い頂けると嬉しいです。
今回は、晩夏から初秋にかけての手仕事の一部をご紹介します。
冬が来る前に、素材をたくさん蓄えて、ぬくぬく手仕事が出来る日を待ちます…。
糸花生活研究所で使う染料は、猫の額程の小さな庭の恵みと、道具を作るときに出る木片が主なものなので、染められる色や量はかなり限られています。
それでも、植物の出してくれる色はどれもそれぞれに美しく、冬の織り仕事、編み仕事の前に、少しずつ、染めています。
花や景色も楽しみたい庭の植物染めは、花の終わった初夏の剪定、夏から秋にかけての剪定の季節が中心になります。
また、夏にしか出来ない、藍の生葉染めも、毎年恒例になっています。
衣替えは、持ち物ひとつひとつと向き合う時間が取れる、大事な時間です。
もともと持っている洋服がとても少ない私なのですが、痛んでしまったところのお手入をしたり、痛みの激しいものは素材に戻したり、持ち物と真剣に向き合ってみます。
補修の仕方もいろいろありますが、それもまた別の機会に少しずつご紹介していきます。
今年はお腹の大きさに入らなくなってしまったものも多く、そんな中で、新しく考える洋服も出てきました。
ワードローブと向き合うことで、暮らしに寄り添う日常着は、年々少しずつ進化しています。これもまた、ご紹介できる日を夢見つつ。
編み物やレースづくりは、お茶の時間や、お鍋を火にかけている時間、ちょっとした合間の時間に気長に進めていきます。
編み物は真冬に間に合うように、レースは次の春夏の為に、1日1段でも、1日1モチーフでも、糸に触れることが大事なように思います。
棒針編み、タティングレース、クロッシェレース等、小さな道具だけで気軽にできる手仕事の道具は、いつも手の届くところに置いてあります。
晩夏から初秋の手仕事。
来年は糸の手仕事教室でもご紹介できるでしょうか…。